事務所所在地
当法人の事務所所在地について、詳細をご覧いただけます。当事務所を含め、利便性のよい立地に事務所を設けています。
税金の問題について税理士に相談すべきケース
1 相続税対策をお考えの方
相続税対策を検討されている場合は、税理士に相談すべきです。
不動産業者や生命保険代理店等でも、「相続税対策」が事実上行われているようですが、税理士法では、税金の相談は例え無償であったとしても、税理士以外が行うことはできないと定められています。
したがって、税理士以外に税金の相談をすることは違法行為となってしまいますので、専門家である税理士に相談しましょう。
2 相続税申告でお困りの方
亡くなった方の総財産が基礎控除額よりも多い場合は、相続税申告の対象となります。
具体的には、3000万円に法定相続人1人当たり600万円を加算した額が基礎控除額となります。
ですので、相続税申告をしなければならないのか分からない方は、まず、亡くなった方の財産が基礎控除額以上かどうかを確認しましょう。
基礎控除額を超える、または超えるかどうかわからない場合は、税理士に相談した方が安心です。
なお、毎年4月頃に送られてくる固定資産税評価証明書をもとに亡くなった方の不動産の価額を計算されているケースがありますが、こちらはあくまでも「固定資産税」を算出するための金額②鳴りますので、注意が必要です。
特に、農地が含まれる場合は、相続税を計算する際は、固定資産税評価額の10倍以上もの価額として評価されてしまうこともありますので、不安な方は税理士に相談しましょう。
3 個人事業主や会社経営者の方
個人事業主や会社経営者の方は、日々の記帳を行わなければ、会社の正確な経理状況が把握できなくなってしまいます。
また、個人事業主の方は毎年3月15日までには確定申告を行わなければならず、会社経営者の方は、事業年度終了月から2か月以内に決算申告を行わなければなりません。
正確な帳簿書類の作成や決算書の作成ができなければ、確定申告を行うことはできませんので、これらの方も税理士に相談することをお勧めします。
税金で困ったときの相談先
1 税務署
お住まいの住所地ごとにその地域を管轄している税務署がありますので、その税務署に相談することができます。
定額減税やインボイス制度などの法改正に伴う手続については、専用の窓口が設けられることが多いので、税務署に相談する前に国税庁のホームページを確認するか、税務署に電話して確認してからにすることをお勧めします。
なお、税務署で具体的な税務相談にのってもらう場合は、あらかじめ予約制となっているところが多いので、事前に予約することをお勧めしますが、税金が安くなる手続を教えてくれるわけではないことには注意が必要です。
2 市税事務所・県税事務所
市区町村役場にある市税事務所や県税事務所では、市民税・固定資産税、不動産取得税・自動車税・軽自動車税・県民税などに関する相談にのってくれます。
電話でも相談にのってくれることがありますので、まずはお近くの市税事務所・県税事務所に電話して確認されることをお勧めします。
3 国税庁のホームページ
個人の方の国税に関する相談は、「ふたば」というチャットボットが24時間相談を受付けています。
税目は、所得税と消費税です。
かなり詳細な回答が得られますし、無料で、土日祝日、時間を問わず利用することができますので、事前にこちらを利用される方法もよいかと思います。
4 各地域の税理士会の無料相談会
税理士会や近隣の集会施設、市区町村役場で税理士会が主催する無料相談会が行われていることがあります。
特に、確定申告時期が近づいてくると、各地域でこのような無料相談会や、簡単な申告書であればその場で無料で作成してくれるようなイベントを行っていますので、そちらを利用される方法もあります。
5 個別の税理士事務所
上記のようなところで対応できないような場合は、個別の税理士事務所にご相談されることをお勧めします。
初回無料相談で受付けているところや、税目によって、無料・有料が異なる場合もありますので、まずはお電話で確認されるとよいかと思います。
税理士に相談するメリット
1 事業所得や法人税の場合
税理士に相談するメリットは、正しい仕分けを教えてくれると言うことです。
最近では会計ソフトや仕分けを代行してくれるような会社も出てきていますが、税務調査を対応している税理士であれば、調査で質問を受けやすい仕分けの仕方なども把握していますので、そのような仕分けを避けることができます。
また、事業所得や法人税は、税制改正の頻繁な分野でもあります。
知らないうちに税制が改正されており、税率が変わっていたり、実は使えたはずの優遇措置を見落としてしまったり、と言うことを防ぐことができますので、整理士に相談するメリットがあると言えます。
2 不動産所得の場合
大家さんのように賃貸不動産を所有されている方の場合は、税理士に相談することで修繕費なのか、資本的資質なのか、減価償却を正しく処理できると言うメリットがあります。
一括でその年の修繕費に計上することができるか、それとも一括で計上することができず資本的資質として対応年数に応じた経費計上をしなければならないかどうかは、減価償却に関する専門的な知識や理解のない方ではなかなか判断が難しい分野です。
修繕費に該当するから、一括で計上することができると思い申告をしたところ、税務調査があり、この金額や内容では一括に計上することができない。
資本的実質に該当すると言われ、過少申告加算税や延滞制などのペナルティーの税金を支払わなければならなくなるようなケースもあります。
税理士に相談すれば、このようなミスを防ぐことができる事はメリットといえます。
3 事業所得か雑所得か判断が難しい場合
個人事業主の場合、事業所得に該当するのか、それとも雑所得に該当するのか、判断が難しい場合があります。
雑所得に該当すると、他の所得との損益通算をすることができないため、税金の金額が高くなりがちです。
その所得が雑所得に当たるのか、事業所得に当たるのかと言う判断は、専門家でなければなかなか難しい分野ですので、税理士に相談するメリットのある事柄といえます。
4 譲渡所得がある場合
不動産を売却した場合等のように譲渡所得がある場合も税理士に相談するメリットがあるといえます。
譲渡所得は、空き家特例や居住用不動産の譲渡の特例のように、3000万円もの特別な控除を受けられる特例なども存在します
ただ、このような特別な控除を受けられるかどうかは法律で厳しく要件が定められていますので、素人で判断することはなかなか難しいですし、そのような控除を受けられるかもしれないと気づいた頃には、資料の収集が間に合わず、結果として控除受けることができないこともあり得ます。
3000万円もの控除を受けることができれば、そもそも税金が0円になることもあり得ますが、このような特例措置を知らなかったがために優遇措置を受けることができず、税金を払わざるを得なくなる場合もあります。
また、マンションや一軒家など、建物を譲渡した場合は、注意が必要です。
譲渡所得は、譲渡によって得られた収入から取得費や譲渡費用を差し引いて計算します。
この時、取得費として建物を購入したときの金額や建物を建設したときの金額を差し引くことができますが、この金額はあくまでも減価償却後の金額になります。
減価償却の金額が誤っており申告が誤っていると指摘されることもありますので、税理士にあらかじめ相談するメリットがあるといえます。
税理士の専門分野
1 各税目
税理士は、所得税法、法人税法、消費税法、相続税法、酒税法、国税通則法、国税徴収法、地方税法などのすべての税目を取り扱うことができます。
ただ、実際には、普段取扱いのない税目については、あまり詳しくなく、その都度、調査しながら対応することも少なくありません。
2 顧問業務をお探しの場合
⑴ 税目
顧問先をお探しの場合は、所得税法・法人税法・消費税法には詳しい税理士がお勧めです。
通常、顧問業務を行っている税理士であれば、詳しくない税理士の方が少なく、あまり心配はないかもしれません。
⑵ 業種
ただ、この場合は、納税者の業種について取扱いがあるかを確認すべきです。
確かに、所得税法・法人税法・消費税法は、どのような顧問先であっても取り扱いますが、税の法令・通達は非常に複雑多岐に渡りますので、業種事に使える特例や逆に使えなくなってしまう特例等も存在しています。
このような特例は、日常的に当該業種について取扱いがある税理士であれば、当然に熟知していますが、普段、取扱いのない税理士の場合、そのような特例の存在について聞いたこともなかった、ということも珍しくはありません。
ですので、ご依頼をご希望される業種について、取扱いがあるかは確認すべきといえます。
3 相続税申告の場合
相続税申告は、取扱いがある税理士とない税理士がはっきりとわかれる分野です。
多くの税理士は、顧問先の社長や身内がたまたま亡くなった際に、一から調べて行っているのではないでしょうか。
ただ、相続税申告は、不動産の評価や非上場株式の評価など、評価額を算出しなければならない項目があり、慣れている税理士でなければなかなか難しい分野です。
また、民法の相続分野にも精通しておかなければならず、この点も税理士が苦手としがちな点であります。
ですので、相続税申告をお考えの場合は、日常的に相続税申告の取扱いのある税理士に依頼されることをお勧めします。
税理士法人心の強み
1 相続税における専門性の高い知識と経験
当法人は、特に相続税の分野において専門性の高い知識と経験を持っています。
税務の分野では、法人税や所得税を扱う税理士事務所が多いのですが、当法人は、特に相続税に力を入れて業務を行っております。
そのため、相続税に関する多くの業務を取り扱う中で、関連する専門性のある知識と経験を積み重ねてきています。
このような知識と経験から、お客様に対して、相続税に注力している事務所ならではのハイクオリティーなサービスを提供することができています。
2 ワンストップのサービスを提供
当法人は、相続の分野において、弁護士法人心と連携しながら業務を取り扱っています。
相続は一つのご依頼の中でも複数の分野が関係することが多いため、税務のことは税理士事務所、それ以外のことは弁護士事務所や司法書士事務所などと相談先が分かれてしまうことがあります。
そのように相談先が分かれていると、お客様にとっては、それぞれ必要な手続きごとに異なる事務所に対応してもらわなければならなくなってしまいます。
例えば、必要な書類にばらつきがあれば、それらを再度取得し直さなければならないこともありますし、相続に関する細かな事情を再度説明しなければならないということにもなります。
それらはお客様にとって重い負担になるかと思います。
当法人は、弁護士法人心と連携することで、相続に関する手続きを一貫してワンストップで進めることができます。
こうしてグループ法人と連携してご依頼をお受けすることにより、事情を都度説明し直すといった手間は発生しませんので、お客様の負担を軽減することが可能です。
このようなサービスを提供することができる理由の一つが、当法人に弁護士資格を持つ税理士も在籍していることにあります。
税務も、その他の相続手続きも担当者が同じであることが、もっともワンストップサービスにふさわしいといえるかと思います。
3 明確でリーズナブルな料金体系
当法人では、ご依頼いただく際に、費用の見積もりをさせていただきます。
この際の料金の説明は、お客様にとっても疑問や不安のないように明確にさせていただいております。
また、その料金体系もリーズナブルなものを目指しております。
このようにリーズナブルな料金で高い品質のサービスを提供できているのは、当法人が多くの案件を扱っていることから、一つ一つの業務の効率化を達成できているためだと考えております。
納得いただいた上で依頼していただくことが大切ですので、料金について分からないことがあれば、お気軽に税理士へご質問ください。
税理士の選び方のポイント
1 税理士に依頼する場合の選び方
税務について悩んでいる場合には、どのように税理士を選べばよいのでしょうか。
普段はサラリーマンをしており税務に関わることはないという方が、急に身内で相続が発生したり、不動産を売却することになったり、住宅ローンを借りることになったりして、税金に関わらざるを得なくなることもあるかと思います。
その際、普段から税理士に相談していないということもあり、どのように税理士を選べばよいのかが分からないということもあるのではないでしょうか。
そこで、税理士選びでお困りの方に向けて、税理士選びにおいてポイントとなる点をいくつかご紹介したいと思います。
2 その分野を得意としているかどうか
税理士はすべての税務分野に精通すべきだとはいえますが、実際には、これまでの勤務経歴などにより税理士にもそれぞれの得意分野があることがあります。
税務の分野では、年々、税制が改正されるなどして制度が変更されていったり、実務における取扱いが変更されたりしているため、税理士が最新の実務に精通している必要があります。
そのため、例えば、普段は法人税の取り扱いがほとんどである税理士に、相続税についての依頼をするようなケースでは注意が必要です。
場合によっては、法改正や実務上の取扱いに精通していないために、申告内容が適正ではなかったり、税額を下げるための制度が適切に利用されていなかったりするというおそれがあります。
もちろん、税理士の中には、どのような分野もまんべんなく扱っているという税理士も多くいます。
ただ、ある特定の分野について依頼する際、その特定の分野を多く扱っているという税理士と、どのような分野も扱っているという税理士を比べると、どちらの税理士に依頼するのがよいといえるでしょうか。
税理士の個人的な力量にも差があるとはいえ、一般論としては、特定の分野を多く扱っている税理士の方が、その分野の知識や経験などをより多く蓄積している可能性が高いため、そのような税理士に依頼する方がより適切であるとはいえます。
そのような税理士に依頼した方が、税務に関する深い相談をすることもできるでしょうし、より迅速に対応することもできるといえます。
3 説明が丁寧かどうか
依頼する税理士を選ぶにあたって、税務の内容を丁寧に説明してくれるかどうかも重要なポイントです。
税理士がその税務の分野に精通していなければ丁寧に説明をすることはできないと考えられますし、依頼するにあたって、自分がどのようなことを準備すればよいのかを税理士から明確に説明してもらうことも必要です。
加えて、自分に関わることを依頼するわけですから、今後どのような流れでどのような税務の手続きを進めていくのか、理解しておきたいところかと思いますので、その点においても税理士による丁寧な説明は必要となります。
さらに、税額を下げられる制度を利用することができないかどうかなどを税理士に丁寧に聴き取ってもらう必要もあります。
相談の際には、税理士がこのような対応をしっかりとしてくれるかどうかをご確認ください。
4 費用を明確に示してくれるかどうか
税理士に依頼するにあたって、税理士の費用がいくらになるのかは非常に重要です。
もしも、税理士が税理士報酬の額を明確に示してくれない場合には、注意が必要です。
依頼したときに費用の額や発生する可能性のある費用の額・内容を明確に示してもらえなかったりすると、場合によっては、後から思いもよらない費用を請求されてしまうおそれがあります。
そのため、税理士を選ぶにあたって、どのような費用がかかるのかを、契約の際にしっかりと説明してくれる税理士に依頼すべきだといえます。
5 知り合いの税理士への依頼
中には、知り合いに税理士がいるからその方に税務を依頼するという方や、普段の仕事で付き合いのある税理士に依頼するという方、知り合いに税理士を紹介してもらうという方もいらっしゃるかと思います。
もちろん、そのような選び方が間違いであるというわけではないのですが、上記のような事情からすると、知り合いであるからという理由だけで依頼する税理士を選ぶことが、必ずしも最善の結果に結びつかないことがあるということがご理解いただけるのではないでしょうか。
税理士選びに失敗してしまい、思わぬ負担が生じることのないように、しっかりと税理士選びをしていただければと思います。
税理士に相談した場合の料金
1 おおまかな相談内容を把握する
税理士への相談料は、相談内容や方法によって異なる場合があります。
そのため、まずは、税理士に相談する場合のおおまかな相談内容と方法について検討してください。
たとえば、所得税に関していうと、単発での相談をしたいのか、今後も継続的に相談をしたいのかをご確認ください。
⑴ 単発の場合
単発での相談であれば、相談時間に応じて相談料を設定している事務所がほとんどです。
30分あたりの費用を5000円などとしていたり、10分あたりの費用を設定していたりするケースがありますが、この内容は事務所によって異なります。
相談内容によっては初回の30分までの相談を無料としているなど、相談内容によって料金体系を変えていたりするケースもあります。
⑵ 継続的な相談の場合
継続的な相談をしたいのであれば、税理士事務所と顧問契約を締結することもご検討ください。
顧問契約を結んでおけば、たとえば、毎月、一定の顧問料を支払うことで、一定の時間までの相談料を無料とするなどのサービスを受けることができます。
2 料金内容を確認する
おおまかな相談内容と方法が決まったら、税理士事務所の相談に関する料金を確認してください。
ホームページに力を入れている税理士事務所であれば、相談に関する料金内容についても、しっかりとホームページ上の料金表などで説明していると思います。
ただし、相談内容によって料金が異なる場合も多いため、税理士事務所に連絡をして、相談内容と方法に応じた相談料を確認してから、相談を申し込んでいただくとよいと思います。
3 当法人の場合
当法人も、相談の費用について、ホームページ上の税理士費用のページで説明しています。
当法人でも相談内容に応じた相談料を決めていますが、相続税については原則相談料無料で対応しています。
相続税の生前対策や、相続税の申告についてのご相談がある場合には、まずはお気軽にご相談できるような体制を整えております。
ご相談を受けられたうえで、どのような内容を税理士に依頼するのか、ご自身で手続きを進められるのかを決めていただければと思います。
相談の際に、どのような内容の依頼をした場合に、税理士費用としていくらかかるのかということを、明確にご説明させていただいています。
税理士へ相談する際の流れ
1 まずは相談内容を確認する
税理士に税に関する相談をする場合、まずはどのような相談内容なのかを確認しましょう。
会社の法人税に関しての相談なのか、個人の所得税に関しての相談なのか、相続税に関しての相談なのかなど、相談内容を明確にしてください。
というのも、税務と一言で言ってもその範囲は幅広く、税理士であってもすべての税務に精通しているわけではないことがほとんどであるため、その税務に詳しい税理士に相談をするのが望ましいといえるからです。
そのため、まずは自分の税に関する相談内容がどのようなものであるのかをご確認いただくことが大切です。
2 相談内容に応じた税理士を選ぶ
相談内容に応じて、その税務に詳しい税理士に相談すべきといえる理由について、具体的な例を挙げてご説明します。
例えば、相続税について言うと、すべての税理士が相続税に関する深い経験と知識を持っているわけではなく、知人の紹介などで数年に1回取り扱うだけの税理士や、そもそも普段は相続税について扱っていないという税理士もいます。
そのような税理士に相続税に関する相談をしてしまうと、相続税に関する適切なアドバイスを受けられないことがありえます。
場合によっては、誤ったアドバイスを受けて処理をしたために、払わなくてもいい税金を支払うことになってしまったり、支払うべき税金を支払わずに脱税になってしまったりするかもしれません。
そのようなリスクを避けるために、相談内容に応じた税理士を選ぶようにしてください。
その税理士がどのような分野を得意としているのかは、ホームページに記載されている取扱業務や実績などを参考にされるとよいと思います。
3 実際に相談してみる
相談してみたいと思える税理士が見つかったら、その税理士に実際に相談をしてみてください。
相談に行く際には、その後の手続きがスムーズにも税理士から持参するように依頼された資料を揃えて行くのが望ましいのですが、実際にはそうはいかないこともあるかと思います。
そもそもどのような資料が必要なのかがよく分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そういったことは珍しくありませんので、資料がすべて揃っていなくても相談自体には応じてもらえるかと思います。
相談したら必ず依頼をしなければならないというわけではなく、実際に税理士と話をしてから依頼をするかどうかを検討できます。
税理士に税務を依頼するかどうかを決めるポイントとしては、その税理士から、税務の処理内容について丁寧に説明してもらえるか、その説明内容は適切と感じられるか、費用の説明を明快にしてくれるか等があります。
何か疑問点がある場合には、しっかりと確認されることをおすすめします。
税理士に相談をするタイミング
1 まずはご相談から
税理士に相談したい内容としては、所得税、法人税、消費税、相続税などの税目と、確定申告、月次の入力、節税対策、相続税対策などの業務との組み合わせで分けることができるかと思いますが、その内容は多岐に渡ります。
税理士にも得意分野・不得意分野がありますので、まずはご依頼される前に、税理士へ相談してみて対応可能か確認されることをおすすめします。
ご相談の内容ごとにいつ相談するのがよいかは異なりますので、以降でいくつかの例を挙げてご説明していきます。
2 相続税対策をご希望の場合
税理士にはできる限り早めにご相談されるのがよいです。
贈与など、相続の発生前から何年も時間をかけて対策を行う必要があるためです。
対策の内容によっては、早めに対策を始めるほど効果が大きくなるものもありますので、相続税対策については早めに税理士にご相談・ご依頼されることをおすすめします。
3 起業をお考えの場合
事業を開始される前に、税理士にご相談されることをおすすめします。
事業内容や規模感によって、個人事業主としてスタートするのか、法人にすべきか、法人の中でも株式会社にするか、合同会社にするか、一般社団法人にすべきか等が異なるからです。
一度、融資を受けた上で事業をスタートしてしまうと、その後に事業形態を変えることは簡単ではありません。
そのため、起業をお考えの方は、事業を開始される前に一度税理士からのアドバイスを受けることもご検討ください。
4 確定申告の場合
10月~11月頃までには、税理士に一度ご相談されることをおすすめします。
所得税の確定申告は、毎年2月16日から3月15日までです。
2月になってからや3月になってからご依頼先を探されている方もいらっしゃいますが、その時期の税理士事務所はどこも繁忙期に入っていますので、特急料金等がかかるところもあったり、依頼自体を断られてしまうおそれもあります。
税理士事務所は、1月・2月・3月・5月・12月が主に繁忙期といわれていますので、余裕を持って10月~11月頃には、確定申告について一度相談をされておくことをおすすめします。
確定申告について税理士に相談する際にご用意いただくもの
1 確定申告のご相談に必要なもの
ここでは、税理士に確定申告について相談する際に、用意していただくものについてご説明をします。
⑴ 帳簿や決算書等
事業をされている方は、売上や経費を記録した帳簿書類や決算書等をご用意ください。
事業を始めたばかりで、帳簿書類や決算書等がない場合は、売上が分かる通帳等の口座の入出金の履歴、経費が分かる領収書等をご用意いただくとよいかと思います。
⑵ 源泉徴収票
給与収入がある方の場合は、源泉徴収票を職場から発行してもらっているかと思いますので、こちらをご用意ください。
源泉徴収票をもらったけれども紛失してしまった場合は、再度、発行してもらい、お持ちいただければと思います。
⑶ 生命保険などの控除証明書
生命保険に加入している場合は、毎年、10月~11月頃に生命保険会社から送られてくる生命保険の控除証明書が必要となりますので、そちらをご用意ください。
こちらも、紛失している場合は再発行が必要です。
⑷ 医療費控除の領収書
セルフメディケーションや医療費控除を受けたい場合は、病院や薬局の領収書、ドラッグストア等で医薬品を購入したときの領収書が必要となりますので、こちらをご用意ください。
⑸ 住宅ローンに関する書類
住宅ローンを組んで住宅を買われた方の場合は、ローンの残高証明書等が必要となることがあります。
こちらは、住宅を購入されたのがご相談される年と同じなのか、それともご相談時よりもずっと前の年なのかによっても異なります。
住宅の購入がご相談の年と同じ、つまり購入されたばかりであれば、ローンの残高証明書がまだ金融機関から発送されていないということもあり得るためです。
また、住宅の性能によっても受けられる控除の金額や制度が変わりますので、必要に応じて、工務店や不動産会社から発行してもらった住宅性能を示す書類が必要となります。
⑹ マイナンバーカードやマイナンバーの通知書
こちらは確定申告時に必要となりますので、ご用意ください。
なお、マイナンバーを税理士事務所がお客様から受け取る場合は、送付方法のルールがあります。
そのため、マイナンバーを不用意にメール等で送らないように注意する必要があります。
詳しくは、相談される事務所にご確認いただくのがよいかと思います。
⑺ 過去の確定申告書
過去に確定申告をされている場合は、過去の確定申告書もご持参ください。
⑻ 税金の還付が分かる通帳
過去の確定申告において、税金の還付がされている場合は、その還付金額が分かる通帳が必要となります。
2 ご相談内容によって用意するものは変わります
以上、税理士に確定申告について相談する際に用意していただく主なものについてご説明をいたしましたが、個々の状況によって他の書類が必要となることもあります。
そのため、ご相談の前に、電話等で事前に確認されることをおすすめします。