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起業後に発生する税金

  • 文責:所長 税理士 江口潤
  • 最終更新日:2023年8月30日

1 起業後に発生する税金の種類

起業後に発生する税金は、個人事業主の場合と会社を設立した場合とで異なりますので、それぞれ説明します。

2 個人事業主の場合

⑴ 所得税

個人事業主の場合は、収入から経費や所得控除等を差引いた金額に対し、所得税が課せられます。

所得の種類は10種類ほどありますが、個人事業主の場合、ほとんどが事業所得、不動産所得に分類されることが多いかと思います。

⑵ 住民税

住民税の所得割・均等割を納める必要があります。

所得割は昨年分の所得額に応じて算出され、均等割は定額となっています。

⑶ 個人事業税

個人事業税は、業種ごとにかかる税金です。

個人事業主がどのような業種を行っているかによって、3~5%の税率が課されます。

⑷ 源泉所得税

従業員を雇用している場合は、給与から所得税を差引いて、源泉所得税を納めなければなりません。

また、従業員を雇用していない場合でも、報酬を支払うときは源泉所得税を差引く必要があることがあります。

源泉所得税は、原則として、給与などを支払った月の翌月10日までに納めなければなりませんが、給与を支払っている人員が常時10人未満の場合は、納期の特例を利用し、半年分をまとめて納めることも可能です。

⑸ 消費税

前々年の課税売上が1000万円以上になった場合や、インボイスの届出をしたような場合は、消費税も納付する必要があります。

3 会社の場合

⑴ 法人税

株式会社を設立した場合は、法人税を納める必要があります。

⑵ 法人住民税・法人事業税

法人住民税は、均等割と法人税割の2つがあります。

法人住民税の均等割は、事務所等や寮等がある場合には課税されます。

事務所等は、人的設備、物的設備、事業の継続性の3つの要件を満たすときに課税されます。

法人事業税は、事務所等を設けて事業を行っている法人や、権利能力なき社団や財団のうち、収益事業を行っているものに課されます。

⑶ 源泉所得税

人を雇用している場合は、個人の場合と同様に納税が必要です。

⑷ 消費税

こちらも個人の場合と同様に納税が必要となることがありますが、個人の場合は1月から12月を1年分として取扱うのに対し、法人の事業年度は自由に決めることができますので、2期前の課税売上が1000万円を超えると消費税がかかります。

インボイスの登録事業者となった場合に消費税を納める必要がある点は個人の場合と同様です。

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